こんにちは。キープキャリエールの原澤です。
私が26歳のころの話です。
当時私は、二人の部下がいました。
一人はパートタイムの女性社員でした。
その女性社員が事故にあい、暫く自宅療養を余儀なくされたことがあります。
当時、派遣が伸び盛り。パートタイムとはいえ、戦力ダウンは業績に響きます。
そこで私は、一人の当社への登録スタッフに懇願し、期間限定で当社で就業してもらうこととしました。
その方は働きぶりは、さすが派遣で鳴らしただけありすばらしいの一言でした。
やがて、事故でお休みをとっていた女性社員の復帰のめどがたちました。
期間限定で働いてくれた方も、継続して働きたい旨の申し出がありました。
しかし、わが社の当時の体力では1名のパートタイムしか雇用できません。
そして、社長が私にこう言いました。
「さて、どうする。能力が高いとはいえ復帰のめどがたった以上、期間限定の方には満了してもらったらどうだ。」
そこで私は
「この方を逃すのは絶対にもったいないです。残すべきです。」
社長
「しかし、どこからその予算を出すんだ?さすがに急激に売り上げもたつまい。」
私
「売り上げは確かにプラスアルファを約束できません。」
社長
「では、やはり。満了だな。」
私
「待ってください。売り上げが足りないようであれば、私の給料を減らしてこの方の給与の原資にあててください。それで結構です。」
社長
「勘違いするな原澤。社員の給料の責任を取るのは社長の仕事だ。社員の君の仕事ではない。」
このようなやり取りをしたことを今でもはっきりと覚えています。
結局、二人とも雇用をするということで決着しました。
それはもちろん、私のなけなしの給与がパートタイムの方の給与の原資にまわったわけではありません。
当社は当時から事業を多角化しており、別事業部ではそれなりの利益を出していました。人材部門に原資がなくともそこからの投資でまかなえたのです。
社長の判断は私の「覚悟」を評価してくれてのことです。とてもありがたいことです。
若いころに死に物狂いで仕事をしてよかった。
おかげで創業社長の後継候補になれたのだもの。
それでは、ゴキゲンヨウ。