研修で学んだことの一つに「ビジネスにおいて数字で表現できないものはない」という言葉があります。
真っ先に出る反論としては、満足感や信頼といった感情の動きは数字で表現できないのではないか、といったものがあります。
しかしそれらはアンケートの評価指数という形で数字に置き換えることが可能であり、よしんば行動の発端が数字で表現しにくいことだとしてもその「結果」を数字で表現することは可能なのではないかと考えます。
塾の仕事は成績を上げ志望する未来へ繋げることですが、それこそ数字で表現できる世界です。
感情の動き、所謂やる気の変化、そういったものは例えば偏差値や点数のように、最終的に数字に表れるのではないかと思います。
それは家庭環境や保護者の感情表現に及び、子供の点数が伸びない原因は実は保護者の心理的不安定に起因するということも往々にしてあります。
逆に言えば。
今の数字が想定外とするならば、その数字を細かく深く分析していくと想定外の原因が見つかるのではないかと思います。
もちろん分析するには複数の視点からの切り口が必要と思いますし、その切り口は過去の経験(それを数字で認識しているかは別として)や実績を基としていると思います。
率直なところ、全てを数字で表現するというのは極論だとも思います。
なぜなら結果を数字で表現できたとしてもその経緯は数字化できないものが含まれると考えるからです。
もしかしたら、一見数字化できていると考えているものも実は表面だけとか一側面だけの可能性があります。
それでも尚、数字は過去と現実を雄弁に語ると思います。
極論もまた正論になり得ると。
それを基にして未来を数字で描くことが可能になると考えます。
数学Bのベクトルが苦手でした。
ある時とある先生から「世の中の空間は全てベクトルで表現することができるんだよ」と教わり、すなわちX軸Y軸Z軸で座標を確定することの面白さと発見を自覚しました。
なるほど、世の中の事象は数字(座標)で把握することが可能なんだな、と当時背伸びしつつも納得することができました。
現在私は数学Bが苦手なままですが、「数字で把握すること=客観的に把握すること」という姿勢は高校生当時から意識して変えていません。
数字は過去・現在・未来を語りかけてくれます。
それを活かすも殺すも自分次第、と言うのは雑なので、自分の実現したい未来に都合が良いように活かそうと思っています。
実際に仕事をするのは感情の生き物である人間なので、数字で把握し感情(モチベ)で仕事し進捗と結果を数字で把握する、というのが教育業界の現場としては良いのかなと今の私は思います。
さてさて。
数字での把握と現場でのモチベ維持という二律背反的な仕事は初級中間管理職にとって不可避の仕事なのだと思います。
表裏一体と捉えるか二律背反と捉えるかで大きく変わるとは思いますが、どちらにせよキーワードは「共存」であり「結果」であると認識しています。
正確な現状把握から精度の高い未来予測が生まれ、精度の高い未来予測はモチベへと繋がります。
今期の教育部門、特にITTO。
諦めていません。