コラム⑧【~新しい学び「探求」~】

2023.12.08  町田裕一

高校だけでなく、小・中学校も含めて学校教育の場で注目されているのが「探求学習」。

「総合的な学習(探求)の時間」が必修となっているのはご存知かと思いますが、

この概要・重視される背景・学びの目標についてを簡単にご紹介します。

 

①探求学習は「プロセス重視」!

そもそも探求学習とは、「生徒自身が自分で問題を設定し、その問題を解決するために

情報を集め・分析して、周囲と意見を交えながら進める学習」です。

予め設定されている「答え」が存在せず、子どもたちが自ら導き出した「結果」だけ

でなく、結果にたどり着くまでの「プロセス」が非常に重視されます。

 

この探求学習が重視される背景としては、グローバル化・デジタル化が進んで複雑化する

世界の中で、より複雑で解答の出しにくい課題に対して主体的に取り組む力が必要と

されるからといわれています。

②探求のメリットとは

・学びの自由度の高さ!

探求学習の最大の特徴は、子どもたち自身がテーマを設定できることです。自分が興味・

関心を持つ事象に対して深く調べていくことで、学びの「質」が今まで以上に高まり、

学びに対して積極的になると言われます。

 

・学びの「意義」に気づくことができる!

身につけた知識を実際に活用して問題解決をすることで、勉強した内容と実社会との

繋がりを実感しやすいと言われています。「何のために勉強するの?」と問う子どもたちが

非常に多い中、探求学習によって勉強の意味や将来に役立つということを知り、より

日々の学習に積極的に取り組めることが期待できます。

 

・「循環的」な学び!

通常学習とは異なり、「目標に対する知識が十分ではなくても、探求学習のサイクルを回しながら

知識を身につけていくことができる」といった学び方です。

探求学習は「課題設定→情報収集→分析→まとめ」のサイクルの中で、常に新しい発見・学びが

生まれます。新たに知識を収集し、更に学習サイクルを回していくことが出来る点においては、

変化し続ける現代社会において非常に実践的な学びであるとも入れます。

 

③成果の評価が課題

学びの自由度が高いが故に、探求学習の成果をどのように評価するかは非常に難しい点です。

課題設定の良し悪しではなく、その課題に対してどう向き合い、解決しようとしたかという点を

評価していくことが重要なポイントになります。こういった「成果物」をポートフォリオに保管し、

大学進学や就職活動時に評価してもらう、という未来も確実に近づいているといわれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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