売上とお金のタイミングは同じではない
― 売掛金と前受金の考え方 ―
年度末になると、売上の数字を確認する場面が増えてきます。
ただ、経理の仕事をしているとよく感じるのが、
売上とお金の動きは、必ずしも同じタイミングではない
ということです。
今回はその例として、
売掛金と前受金を簡単に整理してみたいと思います。
売上は「役務の提供が完了したとき」に計上する
会計では、
商品を納品したときや、サービス(役務)の提供が完了したときに売上を計上します。
つまり、
仕事が完了したタイミングで売上が立つ
という考え方です。
例えばこんなケースです。
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3月20日:商品を納品
-
3月25日:請求書を送付
-
4月30日:入金
この場合、売上は3月の売上になります。
ただし、3月の時点ではまだ入金されていません。
このように、
売上が先に計上され、お金は後から入る
ということがよくあります。
売掛金:売上は立っているが、まだお金をもらっていない
この「まだ入金されていないお金」が
売掛金です。
売掛金は、
すでに売上として計上したが、まだ回収していないお金を指します。
つまり、
-
売上:すでに計上されている
-
お金:まだ入っていない
という状態です。
前受金:お金はもらっているが、まだ売上ではない
逆のケースもあります。
それが前受金です。
前受金は、
先にお金を受け取っているけれど、まだ売上にはしていないものです。
例えばこんなケースです。
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3月10日:お客さんから入金
-
4月1日:サービス提供
この場合、3月の時点では
まだ役務の提供が完了していないため、売上にはできません。
そのため、3月の帳簿では
前受金として処理します。
つまり、
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お金:すでに受け取っている
-
売上:まだ計上していない
という状態です。
売上とお金のタイミングはずれる
ここまでを整理すると、こうなります。
売掛金
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売上:先
-
入金:あと
前受金
-
入金:先
-
売上:あと(役務提供後)
このように、
売上とお金の動きは同じタイミングではありません。
年度末に確認しておきたいこと
年度末になると売上の数字に目が行きがちですが、
同時に確認しておきたいのが
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売掛金はきちんと回収できそうか
-
前受金は来期の売上になるのか
といった点です。
売上だけでなく、
お金の動きと合わせて見ることも大切になります。
まとめ
売上とお金は、同じタイミングで動くとは限りません。
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売掛金:売上は立っているが、まだ回収していない
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前受金:お金は受け取っているが、まだ売上ではない
そして売上は、
商品を納品したときや、役務の提供が完了したときに計上される
という点も、会計の基本として押さえておきたいところです。


