日常のなかで、「そんなつもりじゃなかったのに」「なんで分かってくれないの?」と感じたことはありませんか?
それは、もしかすると“言葉足らず”が原因かもしれません。
■事例1:職場でのすれ違い
ある日、先輩が「明日の会議の資料、お願いね」と後輩に一言。
後輩は「分かりました」と答え、会議に必要だと思う最低限の資料を準備しました。
ところが翌日、先輩は「え、これだけ?グラフも入れてって言ったよね?」と不満げに…。
実は先輩、「グラフも入れて」とは言っていなかったのです。先輩の頭の中では「当然伝わっているはず」という前提があり、後輩は「指示された内容だけをやれば良い」と受け取っていたのです。
どちらが悪いという話ではありません。ただ、もう少し“具体的に伝える”ことができていれば、このすれ違いは起きなかったかもしれません。
■事例2:プライベートの誤解
友人から「今度、みんなで集まるから来てね!」とメッセージが届き、当日行ってみると「え、来るって言ってなかったじゃん!」とびっくりされることも。
誘った側は「伝えたつもり」、誘われた側は「返事をしなかったけど、OKだと思われた」と感じていたりします。
こうしたすれ違いも、少しの言葉のやり取りで防ぐことができます。
■「伝える」は、「伝わる」までがセット
私たちは、言葉にしなくても分かってもらえると思いがちです。でも、相手には相手の受け取り方や解釈があります。だからこそ、丁寧に・具体的に伝えることが大切です。
・「伝えたつもり」で終わらせない
・「言わなくても分かるよね」は危険信号
・相手の反応を見て確認する習慣を
■言葉に“補う”優しさを
言葉足らずによって傷ついたり、距離ができてしまうのはとてももったいないことです。
だからこそ、「伝わっているかな?」と確認するひと手間や、「相手の受け取り方」を想像する心遣いが、良好な人間関係を築く大きな一歩になるのだと思います。
最後に。
完璧な伝え方なんて誰にもできません。けれど、「伝えようとする姿勢」や「分かってもらおうとする思いやり」は、きっと相手にも届きます。
小さなすれ違いを減らすために、今日から少しだけ「言葉を足すこと」を意識してみませんか?


