コラム①【今時の入試事情 ~栃木の高校入試~】

2023.03.05  町田裕一

令和5年度 県立高校の全日制一般入試がいよいよ始まります。

私なりに感じている、最近の入試傾向をご紹介させていただきます。

① 「ちょっとこの倍率は…(汗)。」と不安視していた中央高校の鎮静化傾向。

共学化が話題となった宇都宮中央高校。昨年の倍率は1.88倍のところ、今回は1.57倍。1月発表の進路希望では

まだ1.8倍ほどありましたが、少しずつ倍率も落ち着いてきました。それでも倍率が高い理由としては、

・成績上位層の共学校選択肢としての魅力。

・宇都宮市中心部に近く、通いやすい。

このあたりが有力なのではないでしょうか。母体となる宇都宮中央女子高校が、もともと地元国立大進学に

力点を置いていたこともあり、まだまだ地元国立志向の強い栃木県内では魅力的な学校ですね。

倍率低下の要因は、昨年までの倍率を見て成績に不安を抱える受験生が宇都宮中央高校の受験を回避し、

確実性を求めたという結果と思われます。来年度もこのまま落ち着いてくれるのでしょうか。

 

②目立つ出願変更。チャレンジ→安全志向へ。

宇都宮北高校で▲11名、宇都宮清陵高校で▲10名、宇都宮中央高校で▲6名、宇都宮高校で▲7名…。宇都宮

清陵高校は昨年+13名の変更だったのですが、今年は減少しています。

公立志向が強い栃木県ならではということですが、多くの保護者様と面談をしている中では、昨今の物価高騰の

影響とも伺うことが多いです。物価や景気変動は多くの保護者様にとって「影響の輪の外」の事象ですから、

高校の選び方としてはギリギリまで状況を見極めて最終決定するといった考え方になっているのでしょう。

 

…以前は、学校の先生方も手続きの煩雑さを避けるため「出願変更はできない!」と仰る方も少なからず

いらっしゃいましたが、今はそんなこともなくなってきたはずと願っています。

 

③私立単願、「特待」獲得で早期決着も。私学・公立の併願志向。

とはいえ、私学のコース設定の豊富さや学習環境の整備状況は非常に魅力的です。ここ最近は成績中堅層を

中心に、1月の私立高校の合格状況で公立から私学へ進路決定される方や、私立単願での受験を希望される方も

増えています。

特に8月の学校見学の際に初めて私学の施設やカリキュラムを知り、

「ウチは公立だけ!」→「私学もいいかも…」

と希望を変更される方が増えてきました。その際に決定を左右するポイントが「特待生制度」。入学金や授業料など

細かく免除項目があるため、より有利な特待を獲得できたお子様にとっては魅力的ですね。

~まとめ~

高校選びにおいては、

① より多くの情報から、ご家庭で方針と選択肢をじっくりと話し合うことが大切です。お子様の特性を見極め、

その可能性を最大限に伸ばせる学習環境を、お子様と一緒にご検討いただければと思います。

② 私学と公立と、できるだけフラットな視点で見ていただくことも重要です。ギリギリまで選択肢を残せるだけの

「余力」、つまりは学力増強や入試への対応力をつけていくことです。特に私立高校の受験は慎重を期し、受験校の

過去問も研究して合格ラインを越えるための具体的な学習戦略を立てていきましょう。

 

 

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