接客の姿勢

2024.07.28  会田 眞一

前職がホテルスタッフである私から見ると、現在のこどもの未来事業部の接客は到底満足できるものではありません。

接客の基本であり前提は「お客様に快適にお過ごしいただく」ことです。

その発展形として「感動してお帰りいただく」というものがあります。

その視点として、自分がお客様の立場ならどのようなサービスを心地よいと感じるか、お帰りの際に感謝の念を抱けるか、といろいろありますが、「快適」の「さらにもう一歩」というのがやはりキーワードになるかと思います。

 

以前、仕事用のスラックスを買いに某量販店に行きました。

そこでウエストとレングスを選び、裾上げを依頼しました。

その時対応してくれた店員さんは非常に丁寧に裾上げの案内をしてくださり、私は特に不満なく、ストレスなく、裾上げの時間を待つこととなりました。

ところがです。

案内されたカウンターに行き会計と裾上げを依頼しようとしましたら、そのレングスならぴったりの商品がございますと、同じ商品でも裾上げが必要ないものを案内されました。

数mmの違いはあれど、確かにその商品なら裾上げをする必要がなく、会計後すぐに持ち帰ることができるようでした。

試着し問題ないことを確認し、私はその商品を購入し帰りました。

そしてその店員さんが商品の種類だけでなくサイズの組み合わせまで覚え、それを提案できる状態になっていることに驚きました。

前者の店員さんは恐らく満点の接客だったと思います。

何の落ち度もなく、おそらくはマニュアル通りに接客し、私も特に不快な思いをしたわけではありません。

しかし後者の店員さんの接客には感動を覚えました。

商品知識を単に知識とせず、実際の接客の中で応用し、結果お客様が本当に必要とするサービスを提供して見せた。

もちろん裾上げしてもらっても同様の結果が生まれたかもしれません。

しかしそこに感動までは生まれなかったのも事実です。

(先の店員さんに不満があるわけではなく、むしろ満足していることを重ねてお伝えします)

 

私が自部門に期待するサービスは「感動」です。

確かに少子化の影響で業界での顧客数は減少傾向にあります。

なら自社の売上が減少するのも仕方ないことなのか?

 

かつて写真と言えばフィルムを現像してプリントする銀塩写真のことを指しました。

今はデジタルカメラで撮影しフォトレタッチソフトで補正をかけてプリントもしくはデータ納品が主流です。

かつてフィルム大手だったコダックは一時倒産しました。

(現在は法人向け商業印刷の分野で再上場をしています)

一方フィルム大手の富士フイルムはデジタルカメラ分野や化粧品分野へ業務の幅を広げ、現在でも日本有数の大企業として君臨しています。

これはイノベーションにより衰退が宿命付けられてしまった業界の一例ですが、教育業界も少子化、少子高齢社会の中である種同様の現象が起こっていると言えます。

その中で生き残っていくためには、過去との比較ではなく現在の業界内での差別化を実現する以外ありません。

そしてそれは日々更新されていくということにも直視しなければなりません。

ですのでやることが日々増えていくのは当然ですが、既に陳腐化してしまいやってもあまり意味のないことも日々生まれます。

今までこうだったからと言ってただ漫然とこれまでの繰り返しをしていれば、新しいことを始める同業他社に競り負けます。

新しいことをどんどんやろうと言ってタスクばかり増やしていくと、いずれやり切れなくなり結果も出ないまま頓挫します。

その見極めとバランスが重要で難しいのですが、恥ずかしながら自部門ではなかなかうまくいっていないと感じる場面が多くあります。

 

まずは接客の基本である「挨拶」「お見送り」「言葉遣い」を「学校」ではなく「サービス業」の品質で徹底することが課題であると認識しています。

保護者も生徒も「お金を払っている」からには「自分たちは客である」という認識で私たちに接してきます。

それは私たちが普段行くドラッグストアや専門店、カーディーラー等へ向ける私たちの認識と全く同じです。

ですので、最低ラインとして「快適」を、できるなら「感動」を、お客様へ感じていいただけるよう心掛けたいところです。

 

体制の変革も必要ですが、私たち自身の意識を変革することこそ先なのでしょうね。

 

 

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