具体的学習と抽象的学習

2024.07.19  手塚真史

こんにちは。こどもの未来事業部の手塚です。

暑い日が続きますね。

 

さて、自称学びの専門家(研究家)として、学習には2種類のスケールがあることも子どもたちに伝えています。

これは学習方法が2種類ということではなく、一つのことを学んだ際に、2種類(以上)の学びにしていくことができるという話です。一粒で二度美味しいという印象です。

一を聞いて十を知るという表現がありますが、私の学生時代

 

この2種類というのが、タイトルの通り、具体的な学習と抽象的な学習です。(2つとも私の造語なので、専門用語ではありません)

例えば、足し算を勉強した子どもの場合、2+1=3を教えてもらって指を折っていきながらその計算ができるようになることが具体的学習で、そこから3+1もできるのではないかと考えてできるようにしていくのが抽象的学習です。

具体的というのはあくまで全体の中の1例の勉強で、抽象的というのはそこにおける方法論や仕組みの理解から一つ上の枠組みでの理解をすることになります。

上記の例でいえば、2+1=3などの習った計算ができるようになることが具体的な学習で、指を折ることと足し算の関係性がわかることが抽象的な学習です。

具体的な学習というのは技術の習得に近いものがあり、例えば、あらゆる運動(スポーツ)やそろばんの練習ではこのような側面が重要になります。一つ一つの技術をより高精度にしていくイメージです。

抽象的な学習というのはそれとは異なり、新しいシステムを見つけて取り入れることなので、数学や英語の理解では、このような側面も同じかそれ以上に大切になってきます。計算ミスやスペルミスはあるかもしれないですが、そればっかりに気を取られるよりも、そもそもの数学や英語の仕組みを理解することがこれらの学習の理解に重要であるというイメージです。(計算ミスもスペルミスもしないほうがよいのは当然ですが)

具体的な学習がそれぞれの学習において大切なことで、抽象的な学習までできるとより良い(効率の良い)学習となるイメージです。

 

これは、勉強以外のいたるところで応用できます。というよりは、むしろ学習というものが勉強に限ったものではないというのは、大人になってしまえばある程度常識かもしれません。

授業(指導)という側面でも、何を(どのように)教えると上手くいったという結果から、それがこのような理由で上手くいったのではないかと一旦理解して次の指導に変化を与えていくという繰り返しがあり、理由を見つけていくところが抽象的な学習というわけです。

1個の例に囚われるのではなく、その背後にある仕組みや枠組みを理解していくのは、おそらくどの分野でも大切なことだと思います。

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