コラム⑦【~中学入試を志す意義~】

2023.09.04  町田裕一

首都圏においては、(数年前のデータですが)全体で約3割ほどの小学6年生が中学受験を志すようです。

これはもちろん平均。私が以前勤務していた渋谷区の小学校では、2月1日~3日の3日間は、

35名クラスのうち登校する生徒(=中受しない生徒)が1クラス5名にも満たないという学校もあります。

 

栃木においても、少しずつ中学受験に関する考え方が多様化し、早期に受験を検討する保護者様が

徐々に増えてきたように感じます。

 

以下、中学受験をすることの、私なりに考えるメリットをお伝えします。

 

1,自分自身(お子様自身)の性格・考え・価値観に合った中学校を選ぶことができる。

各学校の特徴は千差万別、一番合う学校を選ぶことができるというのは最大のメリットです。

・主体性を持たせるためにチャイムがない学校。

・総合学習をメインに、「考える」「発表する」授業が多い学校。

・英語で他教科の授業をおこなう学習方法。

最近は小学校低学年のうちから学校見学に行くことも多くなりました。

受験を志すなら学習姿勢・学習習慣の早期確立は重要な要素です。そのためにも、目標となる中学校を

お子様にいち早く見てもらい、モチベーションを上げてもらうわけですね。

 

2、早期に「知識を使いこなす」学習を身につけることができる。

最近は、知識だけを問う問題は減ってきました。その知識を利用して、「考える」「自分の意見を

 述べる」といったことが求められるように出題傾向も変わってきています。

また、社会科でも理科でも、近年の時事問題から出題される学校が増えてきました。

(2022年度の男子最難関A中学校の難民問題とか、ホントにスゴイですよ。)

 

普段か様々な媒体を見て知見を広げ、自分なりの意見を構築していく。

大人からすると「絶対こんなの無理…」と思える問題でも、小学生の柔軟な発想力で正解に

たどり着けることも多いです。

※元社会科担当講師が言っているのですから間違いありません!

 

3,受験を通して、精神的に大きく成長できる。

私が中学受験を提案するときは、必ずこの点を重視しています。

・目標設定の仕方。

・努力することの大切さ。

・生活習慣の見直し。勉強と習い事、趣味のバランスのとり方。

・モチベーションの上げ方  …など、挙げればキリがありません。

 

受験は長丁場。その過程で多くの課題に直面します。その中で友人・保護者様・塾の先生と協力

していきながら少しずつ課題を解決し、受験勉強を通じてお子様が大きく成長することができます。

 

注意点としては、

高校受験をする必要がないからラクになる(ノビノビできる)ということは決してありません。

入試問題も「その中学・高校で学んでいくために必要な力を見る問題」と捉えていけば、

合格・入学したあとが大切なことはわかると思います。

⓶中学受験は保護者主導。「子どもの意思に任せますので…」は絶対にダメです。

どんな学校がいいのか、ご自宅での勉強の進捗はどうかなど、ある程度軌道に乗るまでは

保護者様の積極関与が不可欠。少なくとも小3~小5までは必須となります。

(小3…志望校選び・小4…学習習慣の確立・小5…特殊算を始め、学習量・質に心が折れないケア)

 

お子様にとっての中学受験の是非を真剣に考えていただき、どの段階で受験に臨んでもらうのか

(中学or高校、早ければ小学受験→中→高、大学受験もあります)、一番良い時期を見極めて

保護者様から促していただくことが大切になります。

 

 

 

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